毎年3月第三木曜日は「マッチデー」とよばれる、全米のメディカルスクール最終学年の4年生にとっては特別な日です。
アメリカの医学部卒業後は、専門にわかれたレジデンシープログラムに入るわけですが、希望のレジデンシープログラムに入れるようにみんな医学部の3年間必須で勉強します。
四年になりますと、レジデンシープログラムに「願書」を提出して面接など受けなければなりません。また医学部受験の繰り返しみたいな感じです。お金や時間もかかりますし、何といっても希望の所に入れてもらえるかわからないので、みんな不安と希望が入り混じった複雑な気持ちです。
このマッチデーはレジデンシーの結果発表が、全米一斉に行われる日なのです。
結果の入った封筒を、全米の四年生が午後一時(東海岸時間)にいっせいに開封します。
私の通うメディカルスクールでは、毎年テーマをつくって四年生が仮装し、自分の名前が呼ばれると講堂のステージに上がって自分の封筒を受け取るのが伝統になっています。音楽をガンガンならし、ステージにあがると踊りだす学生や、グループでパフォーマンスをくりだす学生達。
今年のテーマは「アニメーション」でした。スーパーマンからディズニーキャラクター、日本アニメではナルトなども。
とにかくみんな、大騒ぎです。
一時になる前に、みんな封筒を受け終わりました。時間があまったので音楽がかかり始め、講堂がダンスクラブ状態に。そして四年生がみんなステージにあがり、会場のカウントダウンで1時に一斉に封筒をあけました。
そしてすぐにあちらこちらで歓声や、抱き合う姿が。第一希望に入れて大喜びする人もいれば、希望どうりのプログラムに入れなくて涙ぐむ人も。
いずれにせよ、こうして米国メディカルスクールの今春の卒業生たちの次の行き先が決定したわけです。
みんな、おめでとう。